IF…

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WHAT’S UP?
バンコク ⇒ 長距離バス [10時間] ⇒ 妄想
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まあ、飽きずに乗りますよ長距離バス。

タイは長距離バスがものすごく充実していると思う。

クラスもいくつかあり、旅が長い時は上位クラスで移動したい。

これでタイを南下です

 

今回は夜9時にカオサンを出発。

ロンプラヤと言う船会社が島までのすべてをスムーズに運んでくれる。

この会社で手配すれば全てを一社でまかなうため、

バスの乗り換えや船のブッキングでのトラブルがほとんどない。

非常に信頼のある会社だ。

 

船会社が斡旋してバンコクからタオ島やハンガン島、サムイ島まで

長距離バスとボートをブッキング…

ツアーはとても便利なんだが、ふと考えた。

 

 

 

ボクたちは、ブッキングオフィスに足を運び、

時間になるとチェックインが始まる。

そこでチケットを手渡され、

胸に番号が書かれたステッカーを貼られ、外で待機。

また時間になったら今度はステッカーの色で集合がかかりバスに向かう。

ちなみにボクらは白色の31番32番。

色によってバスが違うようだ。

バスに詰め込まれ、にこりと挨拶をすませ発車する。

 

毎回こんなもんだが、

もし・・・もしだよ、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この船会社のスタッフが宇宙人で

船が宇宙船だったら・・・。

 

 

 

 

 

 

 

姿はタイ人でも中身は宇宙人。

タイでは有名な宇宙人会社で、

タイ人はこのツアーには参加しないし、怖くて寄りつかない。

乗客はいつも外国人ばかり。

タイ人なら宇宙人とタイ人の違いに気づけるが

外国人にはそれは無理ってもんだ。

 

ボクらは知らず知らず番号で管理され、

夜な夜な南へ運ばれる。

ひと気の少ない早朝にバスからボート型の宇宙船に移され、

港から約20キロ離れた辺りで上空に離陸。

地球にほど近い木星あたりで

ボクらは初めて宇宙人に拉致られたことに気づくだろう。

 

 

 

ただいま深夜3時。

長距離バスの最後尾で5人掛けのシートを一人でだらりと横になり、

妄想に鼻をひくひくさせながら眠りにつけないボクがいる。

 

あと2時間後に宇宙船が待っている・・・はず。

 

text by kzm