BE MOVED TO TEARS
WHAT’S UP?
チケットオフィス ⇒ 列に並ぶ ⇒ ニルギリ山岳鉄道乗車 ⇒ 感涙 ⇒ ウーティー
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眠い。
ゴキブリのカサカササウンドがたまらなく響いた丑三つ時。
うぅぅぅ~ん、たまらなく眠い。
早朝5時過ぎ、慌てて宿を飛び出しチケットを購入。
列へと急ぐ。
自由席の列にはすでに10人は並んでいる。
何人までいけるのかわからないまま出発時刻7時をむかえた。
ボクらの後ろにも20人近く並んでいる。
前の団体が入口と反対の窓側に座りはじめた。
これは景色の良し悪しと判断し、
ボクらも反対側に座る。
7時20分、
蒸気がもくもくと上がり、汽笛が構内に響いた。
おもちゃのような山岳鉄道が走り出す。
車内の子供たちは大騒ぎ。
うちのお嫁ちゃんもはっちゃけている。
小さな街を抜け、小さな列車はゆっくり走る。
時速10キロと行ったところか、山間をもくもく走る。
お嫁ちゃんが・・・・・・ウルウルしている。
見た目の良い列車でもなければ、乗り心地の良いシートでもない。
ただ、この疲れるインドで自分の希望が叶ったことに感動している。
そしてのどかな景色。
残念ながら・・・この感動は長くは続かない。
ボクらの後ろにふざけたワガママファミリーが乗っていたのだ。
小さい子供がだだをこねるのは仕方がない。
だが、親がダメだ。
揺れる列車の中で汁たっぷりのカレーを手づかみで食べる。
それもボクのバックパックの上で。
ボクは途中からあきらめたが、その動向に周りのインド人がヒヤヒヤしている。
子供が米を撒き散らし、ジュースをこぼす、満員列車の中で・・・。
親も一緒に撒き散らす。
少し控えればみんなが楽しめるのにねぇ。
いくつかの中間駅で休憩が入り、売店でチャーイやコロッケを食べる。
インド人もこののどかな景色を楽しめるのかぁ~と
少しばかりインド人を近くに感じることができた。
優しい揺れにアクビがもれる。
12時、ボクらは終点ウーティに到着した。
text by kzm