SYNAGOGUE

WHAT’S UP?
シナゴーク　⇒　ハンガリー料理レストラン『Gyuri Bacsi Grill & Cafe』
—————————————————————————————————-

シナゴークって御存じかしら？

ダビンチコードとか好きな人は知っているワードであろう。

ボクもその内のひとりだが、

薄っぺらいミステリーな知識しかない。

　

シナゴークとはユダヤ教が集まる場所・・・つまり集会場で、

教会の前身といわれている。

ユダヤ教といえばあれですよ。

六角形の星『ダビデの星』のマークが印象的で

それを見ただけでなんだかドキドキするんですよ。

　

　

　

ブダペストの中心地近くにそれはある。

とても冷たい空気の中、

教会とイスラム教の合いの子のような外観の寺院に潜り込む。

そもそもユダヤ教はキリスト教と兄弟分にある。

そしてその下の弟分としてイスラム教がある。

最も、いいとこ取りをしているのがイスラム教といわれているが、

食事や酒を楽しむボクらには

何でも食べれて好きな時にお祈りに行っているように思える

キリスト教の方がお得に感じるんだけどね・・・。

（まったく宗教の根本を理解していないボクの理解度の低さをご理解いただいたということで）

　

ブダペストのシナゴークはヨーロッパ最大と言われている。

装飾もさることながら、

厳粛な雰囲気の中に・・・

なんだかアジアを感じたのはボクらだけだろうか。

　

　

何と言えばいいのか、

ちょっとアジアな建築と言うべきか・・・

ちょっとアジアな装飾というべきか・・・

とにかくちょっとだけアジアっぽいのだ

ボクらには・・・

　

建築としても見所のある寺院だか、

それ以前に、ここブダペストのシナゴークには

普通のシナゴークにないものがある。

それは中庭に作られた大量の墓だ。

1945年2月ドイツ軍がブダペストから撤退するまで

ドイツ軍によるユダヤ人の大量虐殺が行なわれ、

この寺院にその死体が持ち込まれた。

　

『NEVER AGAIN』

　

墓標に書かれた言葉。

　

　

ミステリーな謎解き的なワクワク感はどこかに消え、

当時の虐殺風景を思い浮かべると

この土地に立っていることが怖くなった。

雪が降るこの墓地を眺めているのが怖くなった。

シナゴークがこの地に残る多くの理由がこの墓地にあると

ボクは思う。

　

　

　

冷え切った心と体を温めるのは

やはりハンガリアンフードであろう。

ブダペストの街中の細い路地を歩く。

　

　

足を運んだのはレストラン『Gyuri Bacsi Grill & Cafe』。

ここには日本語のメニュー表記があるので

とても選びやすい。

　

　

ジャガイモのスープで体の芯を温め

興味をひいた生牛肉のたたき（ユッケ？）パプリカ風味で力をつけたら

地元民も愛するパプリカスープで煮込んだチキンにかぶりつき

マルタ風のカツレツで腹を満腹にするのさ。

　

少し重くなったはずの体も

気分があがれば足取りも軽い。

　

イルミネーションにいろどられた街を

ボクらはゆっくりと歩いた。

　

明日もまたシナゴークを通り過ぎてみようと思う。　

　

text by kzm