MEET AGAIN

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WHAT’S UP?
再会 ⇒ トラブル ⇒ オバの手料理 ⇒ 仏の寝る間に  
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サイゴン解放 ホーチミンへ

べトナム最大都市ホーチミン。

フランスの植民地となり、街は急速に発展。

1975年4月30日、べトナム戦争終了そしてサイゴン解放と同時に『ホーチミン』と改名した。

 

サイゴンと言えば、世田谷線の上町にあるアジアン料理店『サイゴン』。

店内からのんびり走る世田谷線を見ながら食事ができるメローなお店を思い出す。

 

べトナム離れになりつつある気持ちを引き戻したのは、彼だった。

HOAと再会

そお、HOAとの再会。

一日遅れでホーチミンに戻ってきた彼は、

親戚とのコミュニケーションもそこそこにボクらの宿を訪ねてくれた。

『まあ、うちにおいでよ。おばがご飯用意してくれてるからさ。』

 

 

 

・・・・・・あたたかいお言葉。

 

 

 

さっそくバイクを借りて彼のオバの家に遊びに行こうとしたところ…バイクがレンタルできない。

 

OVERSTAY  だって・・・

 

スケジュール的に過ぎてしまうのは理解していた。

出国時にオーバーステイ日×何ドルか支払えばいいという古い情報を得ていたからだ。

だが甘かった。

ホテルに泊まれない、バイクのレンタルができない・・・

何かとパスポートで身分証明する海外で、オーバーステイは実は痛い。

また、HOAが友達伝いでイミグレーション通過の際に、

かなりカネを請求されるという話を聞いた。今からビザ申請をした方がいいとも。

 

申請には一週間かかる。

本来は三日後にカンボジアへ行く予定だったが…仕方がない。

パスポートを申請代理人に預け、HOAの家に向かった。

 

家はホーチミン市のセンターからほど近く、安宿街からも徒歩で行ける距離だった。

家の一階は駄菓子屋さん。二階に親戚一家が住んでいる。

オバが用意してくれたのは、すべて野菜で作られた料理。

HOAのオバは信仰心の強い仏教徒であり、ベジタリアンであった。

多くの野菜とスープとお米。

味は格別で、その中でも格別だったのが鶏肉?と間違うほどのそれは

べトナムで取れる珍しい芋だそうだ。

大好きなビーズ細工

フィーリングは伝わるもんだ

オバは英語が話せないもののべトナム語で何かを伝えてくる。

何だろう・・・『カンオーン(こんにちわ)』『ゴーン(おいしい)』ぐらいしか

ベトナム語がわからない二人でも

彼女が伝えたいことがわかるような気がした。

言葉がなくても、うれしいことや悲しいこと、楽しいことや尊いことは

互いに伝えられるんだと思う。

オバは74歳。眼が悪くなりながらも趣味のビーズ工作を楽しんでいた。

 

二階にあがる階段からのぞいていたのは、この家の子供たちだ。

小学生のお姉ちゃん筆頭にわんぱく三姉妹。

わんぱく三姉妹

子供に言葉はいらない。

音と表情で遊ぶことができる。

夕飯もご馳走になり、ベトナムの暖かい家庭にふれ、ボクらのハートはリクリーンされた。

 

わかるだろうか。

アンチベトナムになりつつあったこの時に、

味の素が強すぎる味付けに飽きがきていたこの時に、

彼は優しく教えてくれた。

 

『人生は楽しく、みんな楽しく。君が楽しければボクも楽しい。

そして幸せだ。ハッピーエンジョイ!』

友達交えて夜更けまで

 少しのビールと少しのミートと数本のタバコをやりながら。

仏も寝てる今のうちに

うまい物を少しずつ頂戴しながら。。。

 

だがこの時間は長くは続かなかった。

あんな事態になるとは・・・

 

ps.

この夜に食べた孵化した卵・・・は見た目以上にうまい味だった。

卵の殻の中が小さな鳥鍋になったような。

スープ?も実にうまい!が、孵化した鳥の羽が・・・手を止める・・・

 

text by kzm

2件の返信

  1. pigknife より:

    HOAのおばさんの手料理喰いたいなぁ。いいなぁ。

    • chiliboy より:

      ほんとにほ~んとに美味しいんですよ、これが。

      お肉が入ってないから体にもやさしくて。

      おばさんは、時折ボランティアでご飯をただでいろんな方にくばってるんです。
      大鍋に野菜たっぷりのフライドライスをいっぱいつくり
      家を訪れる人ならだれにでも
      持ち帰り用のトレーに入れてあげるんです。

      今は、他のボランティアさんも一緒になって
      大勢の来客者すべてにいきわたるよう
      いっぱいつくっているんです。

      ほんとに美味しくて
      幸せになる食事がここにもありました。

      PIGNIFEさんの料理も
      ほんとに美味しいです。
      帰国したらまた寄らせてもらいますよ~

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